熱海層群・上部とは(続きを読む)
約20万年前ころになると、箱根火山を除く大型火山はすべて噴火を停止し、替わって伊豆東部火山群が噴火を始めました。大室山に代表されるように、伊豆東部火山群の火山は単成火山といい一度だけの噴火で小型の山体を作って噴火をやめます。
伊豆半島の東半分に陸上だけで60余りの単成火山があり、伊豆半島と伊豆大島の間の海底にもいくつか存在します。
この時代を、熱海層群・上部と呼ぶこともあります。
この火山群の最新の噴火は、1989年に起きた伊東沖の手石海丘の海底噴火です。
- 地域
- 北伊豆エリア・東伊豆エリア・南伊豆エリア
- 地層分類
- 約20万年前~現代
- キーワード
- 熱海層群・上部伊豆東部火山群
熱海層群・上部の代表的な見どころ
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中伊豆エリア・遠笠山遠笠火山(150Ka)
伊豆東部火山群の中では、最も古い約15万年前に噴火したスコリア丘です。天城山の中に位置しますが、単成火山(たんせいかざん)であることと、噴火活動の時代が新しいことから、伊豆東部火山群に分類されています。
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中伊豆エリア・舩原スコリア丘舩原火山(150Ka)
舩原川支流の数沢川(かずさわがわ)の北東山中で舩原火山が噴火しました。火口から噴出したスコリアが堆積したスコリア丘で、西斜面にはスコリアの採石場がありスコリア丘の断面が露頭しています。
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中伊豆エリア・巣雲山巣雲火山(131Ka)
伊豆スカイラインの亀石峠南で噴火したスコリア丘です。
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中伊豆エリア・高塚山高塚火山(131Ka)
伊豆東部火山群の中で最北端に位置する火山です。スコリアを採石されていた跡地でスコリア火山の内部構造が観察できます。
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中伊豆エリア・長者原盆地長者原火山(131Ka)
長者原火山がマグマ水蒸気爆発をしてできたマールが盆地となりました
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中伊豆エリア・日向タフリング?日向火山(129Ka)
早霧湖の南にある大きな窪地は、日向火山のタフリング地形と捉えるか、活断層の活動によってできたのか分かっていません。
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中伊豆エリア・丸野山丸野火山(103Ka)
丸野山は、天城火山の噴火が終了した後に噴火したスコリア丘です。
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東伊豆エリア・一碧湖と沼池一碧湖・沼池マール(100Ka)
一碧湖と沼池は同時期に噴火したマールに水が溜まった池です。
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東伊豆エリア・払火山払火山(梅木平火山より少し古い)
城ケ崎から北を見ると、富戸払港から富戸温泉街のある高さ150mもの高い崖が見えます。梅木平火山より少し古い年代に噴火した払火山が、下部の天城火山の溶岩を覆ったものと考えられています。
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東伊豆エリア・梅木平梅木平火山(100Ka)
一碧湖の南東にある梅木平には、U字型をした丘のつながりがあります。梅木平火山がマグマ水蒸気爆発を起こしてつくった地形です。
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東伊豆エリア・門野タフリング門野火山(100Ka)
門野の住宅地は、門野火山がマグマ水蒸気爆発を起こしてつくったタフリング内に位置します。
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東伊豆エリア・物見が丘から伊東市街物見が丘マール(87Ka)
伊東市役所がある物見が丘は、物見が丘火山から噴出した溶岩流の台地です。
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東伊豆エリア・伊東市民グラウンド城星タフリング(71Ka)
伊東市民グラウンドの東にある小さな丘は、城星火山の火口壁に相当し、グラウンドはタフリング内に位置します。
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南伊豆エリア・大池大池・小池マール(64Ka)
河津町見高の山中に、大小二つの凹地があります。南東側の凹地は大池と呼ばれ、長径300mほどの楕円形をして、深さは20mほどです。
大池と小池は、同時期に噴火した火山列の凹地(マール)です。 -
南伊豆エリア・林道のスコリア露頭沼ノ川北火山(53Ka)
萩ノ入林道の奥に位置する沼ノ川北火山から噴出したスコリア丘の断面のようです。
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南伊豆エリア・沼ノ川南火山あたり沼ノ川南火山(53Ka)
萩ノ入林道の南に沼ノ川南火山があったと考えられています。
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中伊豆エリア・国士越国士越火山(37Ka)
国士峠の西の窪地は国士越火山のマールが半分侵食された地形です。
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中伊豆エリア・国士越南火山 中央火口国士越南火山(37Ka)
国士越南火山には3ツの火口跡があります。一番広くて明るいのが中央火口です。
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中伊豆エリア・箒原東火山マール箒原東火山(37Ka)
国士越南火山のさらに南、三方が火口壁に囲まれた窪地に、箒原東火山のマールの火口跡があります。
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中伊豆エリア・与市坂与市坂火山(年代不明)
与市坂の集落のある台地は、与市坂火山の溶岩流がつくりました。
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東伊豆エリア・地久保地久保火山(37Ka)
約10万年前に噴火した梅木平火山のタフリング内に、約3万7000年前に噴火した地久保火山が噴火しました。
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南伊豆エリア・鉢ノ山鉢ノ山火山(36Ka)
河津筏場の北に位置する鉢ノ山は、伊豆東部火山群のひとつのスコリア丘で、大室山についで二番目に大きいです。
スコリア丘の北西側と南東側の麓からは、溶岩流が流れ出て、西の奥原川と東の佐ケ野川を流れ下り、河津川まで達しました。 -
南伊豆エリア・大平山山頂大平火山(36Ka)
奥原川の上流にある観音山の西麓にある平らな台地は、鉢ノ山火山列のひとつの大平火山の山頂付近に相当します。
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南伊豆エリア・寒天林道寒天橋林道火山(36Ka)
寒天林道の途中に、寒天林道火山から噴出した溶岩流が露頭します。寒天林道火山も、鉢ノ山火山列のひとつです。
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伊豆エリア・川奈崎川奈南火山(34Ka)
小室山の南東にある川奈ゴルフ場内にある小高い丘が川奈南火山で、噴出した溶岩流が造った台地の上にゴルフ場の南コースがあります。
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伊豆エリア・観音山東タフリング観音山東火山(27Ka)
佐ケ野川の上流で爆発的に噴火したタフリングで、山頂から長い谷が刻まれています。
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南伊豆エリア・登リ尾南タフリング登リ尾南火山(25Ka)
天城連山のひとつである登リ尾の南斜面に、伊豆東部火山群の登尾南火山が噴火しました。急斜面を流れ出た溶岩流は、河津川の谷間を埋め立て、更に2Kmほど流れて、河津七滝をつくりました。
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中伊豆エリア・地蔵堂川地蔵堂火山(24Ka)
地蔵堂川の上流で噴火した火山は、スコリア丘をつくりましたが、その後の浸食により西半分は削られてしまいました。
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東伊豆エリア・鉢ヶ窪鉢ヶ窪火口(23Ka)
鉢ヶ窪火口群は、馬場平・鉢ヶ窪火口・第一水源の岩脈などを合わせた呼び名です。スコリアを噴出して、分厚いスコリア層をつくりました。
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東伊豆エリア・馬場平馬場平火山(23Ka)
馬場の平・鉢ヶ窪の地形を展望すると、中央の黄色くなっているのが、馬場の平で、右の高いピークは大平山です。
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東伊豆エリア・稲取スコリア丘稲取火山(19Ka)
稲取の街の北の台地上に、三日月形の丘が二つ向かい合わせに並んでいます。二つに割れた火口の中を道路が通ります。
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東伊豆エリア・堰口スコリア丘堰口火山(19Ka)
白田川水力発電所近くの南東側にある採石場跡の山は、稲取火山列のひとつの堰口火山から噴出したスコリア丘です。
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東伊豆エリア・川久保川川久保川火山(19Ka)
堰口火山の北の川久保川上流の山地に、稲取火山列の最北端にあたる川久保川火山が隠れています。
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中伊豆エリア・鉢窪山鉢窪火山(17Ka)
道の駅[天城越え]から見える鉢窪山は、伊豆東部火山群に属するスコリア丘です。スコリア丘の山腹から流れ出した溶岩流が、狩野川の渓谷に流れ込んで、茅野の台地と浄蓮の滝をつくりました。
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東伊豆エリア・小室山小室火山(15Ka)
標高321mの小さなスコリア丘である小室山からは、伊豆東部火山群で最大の溶岩流を噴出して、四方に分厚い溶岩台地をつくりました。溶岩台地の上には、ゴルフ場や宅地が建設されています。
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伊豆エリア・河津筏場河津筏場火山(14Ka)
河津川の峰大橋の北側の山腹で噴火した川津筏場火山の溶岩流が、河津川に達しました。
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東伊豆エリア・恒陽台赤窪火山(13Ka)
中ノ崎の西側の山地にある別荘地の中に、赤窪火山のタフリング地形がみられます。
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中伊豆エリア・滑沢渓谷滑沢火山(年代不明)
本谷川に合流する滑沢渓谷の川床には、滑らかな一枚岩が続きます。上流近くに伊豆東部火山群に属する小さな滑沢火山から噴出した溶岩流が谷を埋めて、柱状節理が発達した川床を、流れる水が侵食して、滑らかに磨き上げたのです。
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中伊豆エリア・エサシノ峰エサシノ峰火山(年代不明)
丸山の南西にあるエサシノ峰はスコリア丘です。山腹から流れ出した溶岩流は本谷川まで流れて、竜姿の滝あたりで止まりました。林道の終点に、スコリアの断面が露頭します。
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東伊豆エリア・赤坂赤坂南火山(年代不明)
かどの台の北東にある円形の凹地は赤坂南火山のマール地形とみられています。
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東伊豆エリア・大室山大室火山(4Ka)
どこから見ても、プリンやお椀を伏せたような美しい山容の大室山は、伊豆東部単成火山群を代表する火山です。山頂火口から噴出したスコリアや火山弾が火口のまわりに降り積もって、スコリア丘となりました、
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東伊豆エリア・岩室山岩室山ドーム(4Ka)
大室山の北東に隣接する小さな溶岩ドームで、大室山の南にある森山と同様に、伊豆高原や城ケ崎海岸をつくった溶岩流の流出口で、噴火の最後に粘り気を増した溶岩が盛り上がったものです。
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中伊豆エリア・カワゴ平カワゴ平火山(3.2Ka)
天城山の稜線の北斜面にある大きな窪地は、カワゴ平火山が爆発的に噴火してでた巨大な火口です。
火口からは、粘り気の強い流紋岩の溶岩流が北に向かって流れ出しました。また火口からは、火砕流となって火山灰と軽石が遠くまで飛散しました。 -
中伊豆エリア・岩ノ山岩ノ火山(2.7Ka)
鹿路庭峠の北西にある岩ノ山は、流紋岩の溶岩ドームで、山頂も岩だらけででこぼこしています。
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東伊豆エリア・矢筈山矢筈火山(2.7Ka)
大室山山頂から西に見えるゲンコツのような頂が矢筈山で、約2700年前に噴火しました。粘性の強い溶岩が火口から盛り上がってできた溶岩ドームです。
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東伊豆エリア・孔ノ山孔ノ火山(2.7Ka)
矢筈山の北にある孔ノ山も溶岩ドームの火山です。
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中伊豆エリア・岩ノ窪岩ノ窪東マール(2.7Ka)
岩ノ山の南東に、水蒸気爆発でできた岩ノ窪東マールに水が溜まっています。
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中伊豆エリア・岩ノ窪西岩ノ窪西マール(2.7Ka)
岩ノ山の南に、水蒸気爆発でできた岩ノ窪西マールに水が溜まっています。
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中伊豆エリア・富士見窪富士見窪マール(2.7Ka)
富士見窪は水蒸気爆発で窪地ができて、水が溜まっています。火口壁に、爆裂した溶岩の破片が見えます。
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中伊豆エリア・孔ノ窪孔ノ窪マール(2.7Ka)
孔ノ窪はマールの火口で、水が抜けていて、開けてています。火口壁には、溶岩流が見られます。
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東伊豆エリア・伊雄山伊雄火山(2.7Ka)
伊雄山は赤沢別荘地の上にあるスコリア丘です。浮山温泉郷と赤沢温泉がある二つの台地は、伊雄火山から流れだした二筋の溶岩流が、相模灘を埋め立ててつくりました。二筋に分かれた溶岩流は海岸近くで合流しています。