黄金崎は日没時に、急峻な崖が金色に輝くことから名づけられました。展望台に立つと、駿河湾の波で洗われた崖にむき出しとなった褐色の地層を見ることがてきます。
元々は白浜層群の海底火山からの噴出物が堆積したものが隆起しました。その後の百数十万年前~60万年前に噴火した東側の火山(棚場火山、猫越火山など)のマグマに温められた熱水(約400℃)が周囲の鉱物を溶かして、地下の噴出物の割れ目を上昇していく途中に、周囲の古い地層を変質させたものです。
熱水変質した地層が、空気に触れると内部に含まれている硫黄分と鉄分の酸化が進んで、最初は黄色に変色します。更に酸化が進むと、代赦色(褐色を帯びた赤色)に変色します。
Information
- あり-無料-20台
- 修善寺駅発の東海バスに乗車、黄金崎クリスタルパークバス停で下車。徒歩15分ほど
- あり
- 難易度
- ハイキング
- 安全情報
- 崖沿いの遊歩道からの転落や海岸での崖沿いの遊歩道への落石に注意しましょう。
周辺の見どころ
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馬ロック
展望台から崖下に見える岬は、馬が水を飲んでいるように見えることから、”馬ロック”と名付けられました。晴れた日には、遠くに富士山が見えます。馬ロックの鼻ずらは、平成元年に崩落して、より馬らしくなりました。
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夕日の黄金崎
西伊豆町の海岸沿いには夕日のビューポイントがたくさんあります。駿河湾に落ちる夕日が一望できます。
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三島由紀夫の文学碑
三島由紀夫著[獣の戯れ]の中で、黄金崎を[平滑な一枚の黄金の板のように見える]と描写されています。文学碑には、三島由紀夫の実父の平岡梓が揮毫した一節が刻まれています。
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黄金崎
海上から黄金崎を見ると、違った横顔を見せます。
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黄金崎
空から黄金崎を見ると、また違った表情を見せます。
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3D地形図
静岡県点群データにより、黄金崎周辺の3D地形図を作成しました。
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黄金崎の岩脈
馬ロックの南(写真では、右の小岬に)に斜めに走る岩脈らしきものが見えます。
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根合(ねあい)
コガネストの東の高台からは、根合の海食崖が見られます。黄金崎と同様に熱水変質した崖が輝きます。
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根合の露頭
熱水変質した安山岩や凝灰岩の崖下のゴロタから、様々な転石が落ちています。
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根合の先端
根合の先端にある離れ島は波食されて、円錐形をしています。
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試掘抗
熱水変質した崖には、鉱物を試掘した穴が残ります。
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石丁場跡
黄金崎の東の崖には、駿府城や国道のトンネルに使われた石を切り出した石丁場跡があります。白浜層群に貫入した岩脈(がんみゃく)と考えられます。