滝山不動滝（たきやまふどうだき）

多賀火山の残されたピークの玄岳の南西直下にある小さな池で、丹那断層線上に位置し、断層ずれによる堰き止め池と考えられています。正面の鞍部は丹那断層が削った池ノ山峠（いけのやまとうげ）です。

丹那断層が数十万年かけて累積約1Kmの左横ずれを生じて、かつての深沢川（ふかさわがわ）の浸食谷を分断しました。高原地区の道路が北にカーブする地点がＣ地点に相当します。

浮橋市民の森の北西の沢が、Ｃ’地点に相当します。数十万年前にはＣ地点につながっていたと考えられます。

田京山田の蔵春院（ぞうしゅんいん）近くの沢の上流に多賀火山の溶岩流の末端崖（まったんがい）があり、柱状節理（ちゅうじょうせつり）が成長しました。

蔵春院の上の広場には、堰堤工事に伴って上流から移築された磨崖仏（十一面観音菩薩）が安置されています。

蔵春院のある沢には、多賀火山の溶岩流の転石が転がっており、平らな面に十一面観音が刻まれています。

滑沢の上には、玲龍岩（れいろういわ）と刻まれた摩崖仏もあります。

蔵春院に向かう守木（もりき）の道沿いに、多賀火山の溶岩流に成長した柱状節理が露頭します。

山口の旧道沿いにある岩下不動堂の背後にも、多賀火山の溶岩流の末端が見えます。

浮橋から万路に向かう坂道の途中にある巨石は多賀火山の溶岩の転石と考えられます。（北条氏が”玄岳に通じる”道と刻んだようです。）

入谷の民家の前にある巨石は多賀火山の溶岩流の転石と考えられます。

三福の鳴石神社境内にある大岩も、多賀火山の溶岩流の南西の末端となります。