約1万7千年前に噴火した鉢窪山(はちくぼやま)からの溶岩流は、茅野(かやの)の台地を造り、狩野川をせき止めて、浄蓮の滝を作りました。
滝が落ちる溶岩流の末端崖(まったんがい)は急速に冷え固まって、柱状節理(ちゅうじょうせつり)が発達しました。
滝の周りには、ハイコモチシダが群生しています。
Information
- あり-無料(50台)
- 伊豆箱根鉄道・駿豆線 修善寺駅からバス約35分、バス停・浄蓮の滝から徒歩5分
- あり
- 難易度
- ハイキング
- 安全情報
- 滝までの石段は濡れていると滑りやすいので注意しましょう。
周辺の見どころ
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上の滝
浄蓮の滝の上流にかかる小さな滝です。
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鉢窪山
道の駅[天城越え]から見える鉢窪山は、伊豆東部火山群に属するスコリア丘で、約1万7千年前に噴火しました。スコリア丘の山腹から流れ出した溶岩流が、狩野川の渓谷に流れ込んで、茅野の台地と浄蓮の滝を作りました。
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鉢窪山の溶岩台地
茅野の溶岩台地は鉢窪山の溶岩流でできました。
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茅野(かやの)
鉢窪山から流れ出した溶岩流は、狩野川の谷間を埋めて、茅野の台地を造りました。
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鉢窪山
静大セミナーハウス南から、鉢窪山への遊歩道が整備されています。山麓は植林帯ですが、中腹から上には灌木が茂っています。スコリアの露頭は見えませんが、30度の安息角は維持されています。
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展望台
鉢窪山山頂手前に、北側が開けた展望台が設けられています。晴れた日には、富士山も望めます。
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鉢窪山の火口
山頂には火口跡の凹地が明瞭に残っていて、空が開けています。
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火口のスコリア
遊歩道の途中で明瞭なスコリア露頭はありませんが、火口内にはスコリアが散乱しています。
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カワゴ平のパミス
東斜面の作業道の途中のローム層には、約3200年前に噴火したカワゴ平火山の軽石(パミス)の層が見られます。
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スコリア露頭-1
鉢窪山の南西麓には、スコリア層の断面が見られます。
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スコリア露頭-2
鉢窪山の南麓の沢筋にも、スコリア層の断面が見られます。
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丸山(まるやま)
鉢窪山の南東には、鉢窪山と同時期(約1万7千年前)に噴火した丸山(スコリア丘)があります。
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丸山山頂
丸山の山頂には、火口跡はなく、展望は利きません。
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丸山のスコリア露頭
丸山直下の丸山林道の崖には、丸山から噴出した赤いスコリアが堆積しています。
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丸山の溶岩流
鉢窪山と丸山の間の沢筋には、丸山火山から流れ出した溶岩流が露頭します。
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与市坂(よいちざか)
与市坂の集落のある台地は、与市坂火山の溶岩流がつくりました。
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御礼杉(おれいすぎ)
道の駅[天城越え]の向かいの天城グリーンガーデン内には、江戸時代に植えられた御礼杉が保存されています。徳川幕府の直轄地であった天城の御料林の雑木や下草を利用させてもらったお礼として、跡地に杉苗を植えられたものです。今でも、天城の山の各地に成長した御礼杉が残っています。