天城山の稜線の北斜面にある大きな窪地は、約3200年前に噴火したカワゴ平火山の噴火口です。
噴出した白い火山灰(細かい軽石)は、広範囲に飛散して、各地のテフラ露頭で発見されて、年代判定の鍵層(かぎそう)となっています。
火砕流が発生して蛇喰川(じゃはみがわ)周辺の谷間を埋めて、軽石質の台地を作りました。噴火の最後には、流紋岩(りゅうもんがん)質の溶岩流を北向きに舌状(ぜつじょう)に噴出しました。
Information
- なし-(林道ゲート前に数台)
- 公共交通機関によるアクセスなし
- なし
- 難易度
- ハイキング
- 安全情報
- 林道は細いので通行に注意
周辺の見どころ
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火口跡
西カワゴ平は火口の跡のようです。以前は、マメザクラなどが自生していましたが、鹿の食害により絶えてしまい、今ではススキの草原となっています。
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大ブナ
東カワゴ平の火口近くのブナ林の中に、ひときわ大きいブナがあり、天城一の大きさを誇ります。
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苔むす原生林
溶岩原の流紋岩や軽石は苔むして、落葉樹と多孔質の軽石と共に、水源を涵養しています。
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キノコの森
長雨の後に訪れると、倒木や苔にはキノコ類が生き生きとしています。
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溶岩流
林道や登山道には、溶岩流が露頭しています。流紋岩・軽石・黒曜石などが見られます。溶岩流の熱で蒸し焼きにされた炭化木も見られます。
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ガラス質溶岩流
ガラス質の流紋岩は鋭利な角を持ちます。
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風穴
溶岩原の樹海には、巨大な風穴が隠れています。
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風穴内部
溶岩トンネルの形跡は見られません。大きな亀裂はどうしてできたのでしょうか?
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流紋岩
風穴内部の壁には、流離構造を持つ流紋岩が見られます。
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幻の池
上井屋歩道から少し外れた低地には、雨後にだけ見られる幻の池がふたつあります。
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ローム層
大見川の支流・菜畑川の川床に、ローム層が露頭しています。皮子平火山よりも古いと考えられます。