白岩(しらいわ)の地名は、この地の基盤が白色の凝灰岩からできていることから由来すると考えられます。この露頭の石灰質砂岩は約1100万年前の地層で、レピドシクリナという大型有孔虫化石をはじめ、海洋性の生物化石が大量に含まれています。伊豆半島が南から来た証拠の一つです。
Information
- あり-無料(14台)
- 伊豆箱根鉄道・駿豆線 修善寺駅からバス約6分(バス停・清水から徒歩10分)
- なし
- 難易度
- ハイキング
- 安全情報
- この露頭は、静岡県の天然記念物に指定されており、化石の採取は禁じられています。
周辺の見どころ
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大型有孔虫露頭の3Dモデル
大型有孔虫の化石が含まれる露頭を3Dモデル化しました。
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大型有孔虫の化石
大型有孔虫は、暖かい浅い海に住む単細胞動物です。大型のレピドシクリナ(左上のケース:2n世代)と小型のレピドシクリナ(右上のケース:n世代)が交代で生殖するようです。他のケースに入っているのはサメの歯などの化石です。(白岩地区で研究目的で採取された化石を撮影させてもらいました。)
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伊豆市資料館の黒曜石
伊豆市資料館前の大きく光る石は、天城山中(たぶんカワゴ平火山で噴出した)で採れた黒曜石(こくようせき)の塊です。背後の石灯篭は中伊豆(たぶんカワゴ平)で採れた軽石からつくられています。
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化石の展示
伊豆市資料館には、修善寺温泉周辺の古い文献や、昔の道具、伊豆半島の成立を知る資料などが展示されています。この地区で採取された化石の展示も充実しています。
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黒曜石(こくようせき)の矢じり
黒曜石でつくられた矢じりなどが展示されています。
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神代杉(じんだいすぎ)
筏場で採れた神代杉は、カワゴ平火山の火砕流で埋まっていたものを掘り出したものです。
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上白岩(かみしらいわ)遺跡
縄文時代の環状列石(かんじょうれっせき)などの配石遺構や竪穴住居跡が発見されました。国の天然記念物に指定されています。
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年川(としかわ)の砂礫層
伊豆半島が本州と衝突する前の時代、中伊豆付近は海峡に接する浅い海底でした。年川の辺りは波打ち際で、浜石の礫岩が溜まっていたと考えられます。
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中伊豆ワイナリー
ブドウ畑の広がる丘陵は、宇佐美火山の溶岩流が造った台地です。気候は温暖ですが、雨が多いので、ブドウの栽培には独特の工夫がされています。明るく開けていて、富士山や宇佐美火山などの地形観察に適します。
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宇佐美(うさみ)火山 溶岩流
西川の上流に、赤く変色した溶岩流の一部が露頭します。この一帯を覆う宇佐美火山の溶岩流と考えられます。