石廊崎は伊豆半島の最南端に位置し、太平洋に突き出た岬です。岬の断崖には、石廊崎灯台があり、先端には石室(いろう)神社と熊野神社があります。岬の周辺は、海底火山から噴出したマグマが水冷破砕された火山岩と、その破砕岩が海底の斜面で滑り落ちた水底土石流の堆積からなり、荒々しい地形が見ものです。
Information
- あり-有料-100台
- 伊豆急・下田駅からバス、「石廊崎オーシャンパーク」バス停下車
- あり
- 難易度
- ハイキング
- 安全情報
- 海岸の岩場での通行は、転落・落石などに注意して歩きましょう。
周辺の見どころ
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熊野(くまの)神社
石廊崎先端に建つ熊野神社の小さな祠を推定土石流の庇が強風から護ります。
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タフォニ
熊野神社から石室神社を見ると、水底土石流が塩類風化(えんるいふうか、タフォニ)された大きな窪みにすっぽりと神社がはまっています。
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石室神社(いろうじんじゃ)
役行者(えんのぎょうじゃ)が伊波例命(いわれのみこと)をご祭神として祀ったといわれます。
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拝殿内
石室神社の内部に進み、参拝することができます。
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帆柱
拝殿の床の一部がガラス張りとなっていて、伊豆の七不思議のひとつの[石廊権現の帆柱]の一部が見えます。
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石廊崎灯台
昔から、石廊崎沖の海は航海の難所であり、岩礁で座礁・難破する船が多かったので、1871年に木造の灯台が建てられました。1933年に現在のコンクリートの灯台に建て替えられました。
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馬の背
石廊崎の先端の崖下にある磯場で、磯釣りの天国ですが、降りるのは危険です。
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水平場(すいへいば)
馬の背の西にある磯場です。
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尖塔
荒々しい地形がみられる水平場には、このような尖塔もあります。
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砂泥互層(さでいごそう)
水平場では、様々な地層が見られます。水底土石流の中に、砂泥・シルトの地層が見られます。
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猪鼻(いのはな)
石廊崎の西に張り出す水冷破砕岩の根が海食された海食棚を猪鼻(湯の花)と呼びます。磯場は広いので、人気の釣り場です。
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カベ
猪鼻の先端にあり、壁のような地形が西風から護ってくれる磯場です。
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崖下(がけした)
カベと同様に、西風から護られた磯場です。
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ボムサッグ
水底土石流の上に乗っかった角礫岩の周りの砂泥層が侵食されて帽子のように残りました。
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岩脈(がんみゃく)
水冷破砕岩に貫入した岩脈です。
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シル
横方向に貫入しているので、シルでしょうか?
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ナライ表(ならいおもて)
猪鼻の西には、ナライ表と呼ばれる磯場があります。
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上人(しょうにん)
ナライ表の西のワンドが上人と呼ばれる磯場です。高度感のある急斜面の岩登りで磯場に降りれます。
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ツノホンゼ
上人の西の磯場に突き出た小高い岩の下がツノホンゼと呼ばれる磯場です。
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石廊崎漁港
石廊崎漁港は、石廊崎と鷲ヶ岬の間の深い入り江の奥にある伊豆半島最南端の良港です。観光船に乗れば、石廊崎や蓑掛岩を海上から観察できます。
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放射状節理?
石廊崎漁港の崖には、貫入したマグマが冷え固まってできた放射状の節理が見られます。
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石廊崎先端
海上から石廊崎の先端にある熊野神社が見られます。
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巨大タフォニ
水底土石流でできた崖には、タフォニが成長してできた大きな窪みが見られます。
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鷲ヶ岬(わしがみさき)
灯台敷地から鷲ヶ岬方面を展望できます。
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白水城址
鷲ヶ岬の付け根に鍋浦山があり、その尾根筋に室町初期に設けられた山城の白水城址があります。郭の跡はよくわかりませんが、手前のP61近くが二ノ郭のようです。