子浦と妻良(めら)は天然の崖と人工の防波堤で守られた南伊豆最大の良港に面しています。白浜層群の凝灰質砂岩がほぼ直線的な層理を見せる崖に、堆積後に貫入した岩脈が蛇下りと呼ばれて、迫力ある姿を見せています。
Information
- あり-有料(シーズン以外は無料?)-110台
- 伊豆急・下田駅からバス、[子浦]下車
- なし
- 難易度
- ハイキング
- 安全情報
- 岩場の通行には、転倒・転落・落石に注意しましょう。
周辺の見どころ
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子浦の日和山(ひよりやま)
妻良港上空からの子浦・日守山。奥に、波勝崎が見えます。
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妻良港からの蛇下り(じゃくだり)
妻良湾内から、蛇下りの岩脈が見えますが、角度が違うので太く見えます
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カヤックからの蛇下り
蛇下りを観察するには、海からがベストです。シーカヤックで接近すると、柱状節理の両端に急冷縁も見えます。
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日和山からの蛇下り
日和山の遊歩道からも蛇下りの一部が見えます。
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蛇下り・空撮
日和山から蛇下りを空撮しました。
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地蔵鼻(じぞうはな)
子浦の南西には、いくつかの小岬が張り出して、内港を守ります。子浦は風待ち港として栄えたそうです。ころがし地蔵が祀られているのが、地蔵鼻です。
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ころばし地蔵
子浦の遊女が客を引き留めるためにこの地蔵を転がしたといわれます。この地蔵を転がすと風が変わって海が荒れ、船出した帆船が戻ってくると信じられていました。
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鏡鼻(かがみはな)
地蔵鼻の北にある小岬です。
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海食崖(かいしょくがい)の回廊
地蔵鼻の付け根の海食崖には、水底土石流の下部に、凝灰質砂岩とシルト岩のシマシマが現れています。
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子浦の三十三観音
海面より30mほど高い水底土石流の崖が波食されたノッチに、三十三観音霊場の写し霊場が設けられています。凝灰岩を刻んだ観音像は風化して摩滅が進んでいます。左下部には、一色凝灰岩層の白色軽石凝灰岩が覗きます。
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日和山から妻良方面
子浦の日和山にある展望所からは、妻良港西の海岸線の景観が楽しめます。
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龍崎(たつざき)
子浦の日和山の南西に張り出した岬が龍崎です。水冷破砕岩と水底土石流のシマシマの堆積層が見えます。
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龍崎
龍崎の北の海食崖はカグラのような形をしています。
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龍崎周辺の3Dモデル
龍崎周辺の断崖絶壁の海岸を、静岡県点群データから3Dモデル化しました。
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方角石(ほうがくいし)
日和山山頂近くには、方角を示す方角石が残っています。今では、藪が茂り、日和見には適しません。
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方角石の上面
少し欠けていますが、上面には東西南北の方位が刻まれているようです。
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白崎(しらさき)・小田面(こたづら)
子浦と妻良の間に張り出す岬が白崎です。その南隣が小田面と呼ばれます。
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白崎(しらさき)
海面に近い海食崖が白いので白崎と呼ばれるのでしょう。一色凝灰岩層の軽石凝灰岩が卓越する水底土石流の地層がきれいです。
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白崎
凝灰質砂岩のシマシマの地層の間に、角礫岩(かくれきがん)が挟まります。
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白崎
海食された崖の上部には、軽石質凝灰岩のきれいな縞模様が見えます。
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小田面(こたづら)
小田面は白崎と同じ一色凝灰岩層ですが、茶色に見えます。
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小田面
険しい崖に行く手を阻まれます。
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鏡穴?
白崎の北の小岬にある海食洞が、鏡穴とよばれるようです。(未確認)
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格の滝(かくのたき?)
子浦の東北の林道沿いに落ちる小さな滝です。
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五十鈴神社の人形三番叟(さんばそう)
東子浦の五十鈴川神社では、人形三番叟が奉納されます。佐波神社や牛越の人形三番叟もここから伝わったといわれます。