約1万年前に富士山で噴出した溶岩流は、南東に進み、箱根火山と愛鷹(あしたか)火山に挟まれた谷を埋めながら南下して、現在地まで達して、冷え固まりました。約2700年前の御殿場泥流などの土石流が溶岩流を覆いました。富士山の雪解け水や雨は、溶岩流の隙間を伏流して、末端である現在地で湧き出します。一日約100万トンの豊富な湧水は、清流となって約1kmで狩野川と合流します。公園内の湧き間(わきま)からは、今でも清らかな湧水が見られます。
Information
- あり-有料-50台
- JR東海道線・三島駅から路線バスにて[柿田川湧水公園前]下車、徒歩1分
- あり
- 難易度
- ハイキング
- 安全情報
- 指定された遊歩道を歩くぶんには、危険な場所はありません。
周辺の見どころ
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湧き間と鮎
地下水が湧いている場所を”湧き間”と呼びます。10月下旬から、12月にかけて、数千匹のアユがこのわき間での産卵のために、遡上してきます。湧き間に踊る白いものは、カワゴ平から噴出した軽石です。
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柿田川源流
柿田川は一時期、工場の排水で水質が悪化しましたが、その後環境保護の取り組みがされて、現在の自然環境が取り戻されました。
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工業用水の取水場
一日約100万トンの豊富な湧水は、三島・函南・熱海の飲料水として約10万トン、北部の工業団地向けの工業用水として約10万トンが取水されています。
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工業用井戸跡
かつて、工場の用水として汲み上げられていた井戸の跡が残ります。青空を映してコバルトブルーに輝きます。
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貴船(きふね)神社
今の公園一帯には、後北条家が泉頭(いずみがしら)城という山城を築城しました。その後、廃城となっていましたが、徳川家康はここに隠居城を建てようとしましたが、駿府に築城しました。今では、貴船神社が建てられています。
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柿田川と富士山
柿田川の中流部から、富士山が見えます
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柿田川全景
樹木に囲まれた柿田川は、1km下って、狩野川に合流します。