昭和5年11月26日の早朝(午前4時)に、丹那盆地の地下にある丹那断層を含む北伊豆断層帯がずれたことにより、マグニチュード7.3、震央での震度 6という北伊豆地震が発生しました。狩野川に沿った地域からで倒壊した家屋が多く、2165戸の家屋が全壊し、死者・行方不明者272名の大きな被害となりました。
この公園は、元は農家の住居・庭・田畑があった場所ですが、石積みでこしらえた石垣・水路・池の中央を左横ずれ断層が寸断したため、地表面に横ずれ断層が記録されました。
Information
- あり-無料-5台
- JR東海道線・函南(かんなみ)駅からタクシー 15分
- あり
- 難易度
- ハイキング
- 安全情報
- 雨の後などは、公園内の苔で覆われた通路が滑りやすいので、注意して歩行してください。
周辺の見どころ
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国指定天然記念物
石積みが地震の痕跡(横ずれ断層)を記録した珍しい場所として、昭和10年に国の天然記念物に指定されました。
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横ずれ断層跡
鎖に囲まれた長方形の土地の中が天然記念物で、左横ずれ断層が3か所に残されています。
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石垣の横ずれ跡
南端の石垣は、断層線(三本の赤い板標識を結んだ線)で寸断されて、断層線より向こう側が左に2.6mずれています。
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小川の横ずれ跡
小川に沿って積まれていた石積みは、断層線で寸断されて、断層線より向こう側が左に2.6mずれています。
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丸池の横ずれ跡
石積みで囲まれた小さな丸い池は、断層線で寸断されて、断層線より向こう側が左に2.6mずれています。地震当時は、ごみ焼き場として使われていたそうです
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3D 丹那断層横ずれ
丹那断層の横ずれを空撮して、3D Modelにしてみました。上からの位置関係が分かります。(全画面に切り替えられます)
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3D 横ずれの復元
断層線に沿って、横ずれを以前の状態に復元してみました。(全画面に切り替えられます)
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立体地図
丹那断層に沿った地形を立体地図で確認できます。(高さは1.5倍誇張されています)
丹那トンネルや断ち切られた谷などの位置がわかります。(ジオラマと呼んでいます) -
地下観察室
平成7年に函南町が農家の住居があった場所を掘削して、断層の地下の様子が観察できるようにしました。
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断層地下
地下観察室には、両側に作られた階段で降りることができます。中央の橋の上から左右の壁の地層を観察します。
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主断層(F1)
地下観察室に入ると、南側の壁の中央にF1と表された主断層がわかります。主断層の左右で地層が異なります。この地層は、南にある玄岳の土石流が堆積した末端に相当します。
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子乃神(ねのかみ)トレンチ
丹那断層の再来期間を調査するために、丹那盆地などの5か所で、トレンチやボーリング調査しました。盆地のほぼ中央に位置する川口の森近くでは、約7m近い堆積層を掘削しました。調査の結果、丹那断層は直近の8000年間では、700~1000年の間隔で活動していることがわかりました。今は埋め戻されて田んぼに戻っています。
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断層の剥ぎ取り標本
子の神トレンチで見つかった断層ずれをはぎ取った標本が、文化センターのロビーに展示されています。(左右反転しています)
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鬢付け(びんづけ)石
断層公園の隅に置かれている石は、元は川口家が所有していたものですが、源頼朝の鬢付け石と呼ばれていたものらしい。
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丹那断層
空から見ると、右下の丹那断層公園から川口の杜~軽井沢~箱根にほぼ直線的に走った丹那断層の地形が分かります。