約1万年前に富士山から流れ出した玄武岩の溶岩流は、愛鷹山と箱根山の間の谷間を埋めて流れ下り、約40km南にある現在の三島の地を末端として、冷え固まりました。溶岩流の末端に位置する三島市街地では、富士山の雪解け水や山麓に降った雨水が、地下の不透水層と溶岩流のすきまなどの透水層の間を伏流して、溶岩流の末端となる三島市街地の各所で湧いています。
源兵衛川はもともとは、小浜池の湧水を水源として、下流域の田畑の灌漑用水として使われていました。湧水量が減少したので、工業用水として利用された柿田川の湧水の一部を還元してせせらぎを再生してきました。
Information
- あり-有料(市内の有料駐車場利用)
- JR東海道線・三島駅から徒歩10分
- あり(楽寿園南出口近く)
- 難易度
- 街歩き
流域の見どころ
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三石(みついし)神社
源兵衛川が東海道と交わる広小路にある神社で、源兵衛川の川沿いにあった三石という巨石の上に稲荷社を祀っています。川の中に見られる丸石は約2700年前に流れ着いた御殿場泥流の石と考えられます。
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伊豆石の石塀
川沿いの石塀には、伊豆石(凝灰岩)が使われています。
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ミシマバイカモ
源兵衛川の再生のシンボルの一つとして、ミシマバイカモという固有種が守られています。清流のシンボルとなるホトケドジョウなどの魚類やホタルなどの水辺の動物、カワセミなどの野鳥も生息しています。
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ミシマバイカモ
キンポウゲ科の多年生の水草です。一時は絶滅しましたが、柿田川に自生していたものを移植して増やしたものです。
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三島梅花藻の里
一時絶滅したミシマバイカモを復元・育成するために、遊水地を利用して造られました。
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中郷(なかざと)温水池
源兵衛川の冷たい湧水を稲作の用水に使うために温める池として、昭和28年に建設されました。