日守山を含む沼津アルプスは、伊豆半島が本州に衝突する以前(約1000万年~200万年前)に浅い海底で噴火した海底火山の噴出物と、それから削られた土砂などが堆積した地層が、本州との衝突によって隆起し、その後に浸食が進み今の姿となりました。塚本の森山や畑毛の大仙山も同時代の海底火山の噴出物が隆起したものです。
日守山は正式には、大嵐山(おおぞれやま)で、標高191mの低山です。
Information
- あり-無料-21台
- 伊豆箱根鉄道・原木(ばらき)駅から徒歩25分
- あり
- 難易度
- ハイキング
- 安全情報
- 日守山の登山道は、滑りやすいところがあります。
周辺の見どころ
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日守山山頂から田方平野
日守山山頂からは、富士山、箱根などの山と田方平野を蛇行して流れる狩野川を一望できます。
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山頂のオオシマザクラ
春には山頂のオオシマザクラが咲き誇ります。登山道にはソメイヨシノが咲きます。
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森山
塚本の森山(標高37m)も海底火山の噴出物からなる小山です。田方の杜(たがたのもり)とも呼ばれます。
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満宮(まんぐう)神社
森山の麓には、満宮神社があります。神社の右側の崖には、岩脈らしき岩が露頭します。
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肥付石(ひづけいし)
満宮神社境内左手に祀られる石で、豆州誌稿に[この石の上に上ると、足浮腫す]といわれました。
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地下水位観測施設
肥田の肥田神社境内後方に、静岡県の地下水位観測施設があります。この地域は狩野川の砂礫が厚く堆積しているので、地盤沈下が大きいそうです。観測施設の壁には、地下のボーリングから分かった深度地層断面図と、地下80m付近のコアが展示されています。
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疣水(いぼみず)さん
茶臼山(ちゃうすやま)の麓には、凝灰岩が露頭しています。露頭の下の山神社の傍に、”いぼみずさん”と名付けられた小さな祠の疣水神社があります。霊泉は、いぼを直すと信じられています。
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環状道路工事の貝化石
伊豆壽感動の建設の際に、軟弱地盤に深いところで60mものパイルを打ち込んでいます。掘削の際に地下深くから、シルトなどに挟まった貝化石などがでてきました。縄文海進の時代に、田方平野は浅い海だったことが知られています。
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大仙山(だいせんざん)
畑毛温泉の裏山が大仙山です。背後の大型陸上火山である熱海火山の山地の前衛としてそびえていますが、この山は海底火山の時代の噴出物が隆起したものです。
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大仙山・山頂
山頂には、ウバメガシやトベラなどの海浜性の植物の群落がみられます。
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大露頭
大仙山の西に面した壁に、海底火山の噴出物が露頭します。
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大露頭の空撮
海底火山の噴出物の露頭を空撮します。