丹那盆地の地下160mでの東海道線・丹那トンネル工事(大正7年~昭和8年)が原因で、丹那盆地は渇水に見舞われました。その後の救済対策で飲み水や農業用水は確保できましたが、一部の農家は補償金を元に酪農に転換しました。
スクールバスのバス停[記念碑前]には、複数の記念碑・顕彰碑が設置されています。
中央の高い石碑が、渇水救済記念碑です。
Information
- あり-無料(オラッチェ駐車場)-100台
- JR東海道線・函南(かんなみ)駅からタクシー15分
- あり(オラッチェ)
- 難易度
- ハイキング
- 安全情報
- 道路の歩行には注意してください。
記念碑群最寄りの八嶋手神社の位置を示す。八嶋手神社から南に160mほどに記念碑群あり
周辺の見どころ
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水源記念碑
渇水対策の一つとして、地下270mの地下水をくみ上げて、上水道の水源として利用しています。
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川口家の森
盆地のほぼ中央にこんもりとした林があります。昔から丹那地区の庄屋を勤めていた川口家の住まいがあった場所です。周囲は山間小盆地堆積層で囲まれたこの一角だけが古い地層なのは、断層線に生ずるプレッシャーリッジと考えられています。
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子乃神(ねのかみ)トレンチ跡
活断層の再来間隔を調査するために掘削されたトレンチのひとつが川口家の森の南の田んぼのあたりです。今では、埋め戻されてしまいました。池ノ山峠からの断層が丹那断層公園に現れ、ここも通過しているのです。
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ため池
渇水対策として、盆地の周囲には、沢の水を引き入れたため池がいくつも作られています。干ばつの際に、灌漑用水を確保するためです。
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皇産霊(みむすび)神社
丹那地区にある二つの神社のひとつで、高皇産霊(たかみむすび)大神と神皇産霊(かみむすび)大神の二柱を御祭神とします。
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八嶋手(やしまで)神社
八嶋士奴美神(やしまじぬびのかみ)を御祭神とする神社です。
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白蛇(はくじゃ)石
八嶋手神社境内に祀られている石。熱海火山の転石と考えられます。白蛇を封じ込めてあるので、触ったり揺すらないこと。
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亀石
八嶋手神社境内に祀られている石で、熱海火山の転石と考えられます。
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乙越(おっこし)のワサビ田跡
丹那トンネルの工事が原因の渇水で、水が枯れて放棄されたといわれるワサビ田の跡が残ります。
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田代のワサビ田跡
田代の最北部にあるワサビ田跡です。
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昭和書碑林(しょうわしょひりん)
長光寺(ちょうこうじ)の墓苑の一角に設けられた現代書の石碑群(全10基)で、難解の書が名石に刻まれています。
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牧舎
盆地の外周部には、酪農の牧場や牧舎が点在します。